図書館情報学を学んだけど図書館に就職したくない人はCDOに向いているかもしれない?

はじめに

以前、

satkap.hatenablog.com

という、とても面白いエントリを目にしました。 本記事はこちらのエントリを読んで思いついたものです。 こちらのエントリは司書課程についての話をしていますが、こちらは図書館情報学についての話をします。

本題

私は図書館情報学という学問を学ぶ学部の3年次に所属しています。

図書館情報学とはなんでしょうか。 Wikipediaでは以下のように述べられています。

図書館情報学は図書館学と情報学を融合・発展させた学問分野であり、図書館および情報に関するさまざまな課題を研究領域としている。図書というメディアに限定されず、情報そのものの格納、分類、検索、集約、解析等も含まれる。」

慶応義塾大学文学部 図書館・情報学専攻のホームページは以下のように述べています。

「図書館・情報学では、記録された知識や情報の性質、人間とのかかわり、情報メディア、情報探索の技術、それに図書館の制度などに関わる幅広い問題を研究対象にしています。情報という角度から社会や生活上の問題を分析し、解決できる人材の育成を目標としています。」

最後に、東京大学 図書館情報学研究室のホームページも見てみましょう。

図書館情報学は知識や情報を獲得するプロセスを研究する分野となっています。図書館で使用している分類体系や目録(OPAC)データベースのことを考えてみてください。また公立図書館は無料公開制によってあらゆる人々に知へのアクセスを保障する社会装置であり、大学や学校の図書館は学習者が文献や情報を自分で調査するための各種のツールを備え付けています。最近ではインターネット上に各種の電子図書館や公開のデータベースがつくられています。こうしたものの理論構築、開発や評価は図書館情報学の仕事です。

以上の3つの説明を踏まえて、図書館情報学について再度考察します。私は図書館情報学が扱う課題について、以下のようなものがあると考えました。

  • 情報を集めること
  • 集めた情報を整理すること
  • 整理した情報を、アクセス可能な状態にすること

ここからは2点目の、集めた情報を整理することに着目します。

図書館に配架されている資料には、請求記号や資料IDをはじめとした様々なメタデータが付与されています。 これらのメタデータを用いて分類された資料が、図書館の館内の書架に並んでいます。 つまり、図書館ははるか昔から図書を分類し、整理するタスクをこなしていたと言えると思います。

ところで、CDOとはなんでしょうか。 CDOとは、Chief Data Officerの略称であり、Griffin, Jane(2008)[1]はCDOについて

CDOs manage their companies' enterprise-wide data administration and data mining functions.

と述べています。ここで述べられているCDOの「所属する組織の広範なデータの管理・収集を行う」タスクは、まさに図書館情報学が扱う領域そのものであるように感じました。日本ではまだまだ馴染みのないCDOですが、アメリカでは多くの組織でこの役職が置かれているそうです(これは講演で聞いた話です。もし事実と異なる場合ご指摘いただけると幸いです)。

あらゆるデータが爆発的に増加し、ビッグデータという言葉が流行した昨今、組織にとって自分たちが抱えるデータを有効活用するのは重大なテーマであると思います。また、蓄積されていくデータを利用可能な形にすることは簡単なことではなく、高度なスキルが求められることだと思います。

結論

滋賀大学でデータサイエンス学部が作られるなど、いわゆるビックデータへの関心が高まっています。図書館情報学は古くからたくさんの情報を管理してきました。図書館情報学とビックデータは親和性が高いと思います。図書館情報学で情報管理の手法を学んだ人々が社会に必要とされる時代はもうすぐそこまで来ているのではないでしょうか。

参考

[1] Griffin, J. (2008). The role of the chief data officer. DM Review, 18(2), 28. Retrieved from http://search.proquest.com/docview/214672505?accountid=25225